「四方よし」のお手伝い

社長さんと社員さんが共にWinWinの関係となる。近江商人の「三方よし」(売り手よし、買い手よし、世間よし)と重ね、「四方よし」の関係づくりのお手伝いをしたいと考えています。このブログが何かの参考になれば幸いです。なお、記事の法令等に関わる記述は、執筆当時に施行または施行予定だった内容で、その後の改正に対応してない場合がありますのでご了承ください。

働き方改革を考える 「マミートラックの罠」

 働き方改革を進める上で幾つかのテーマがありますが、「女性活躍推進」と「長時間労働対策」はもっとも大きなテーマです。この二つ、実は密接に繋がっています。長時間労働(時間外労働が前提となるような仕事のあり様、仕事の仕方)が女性の(実は男性も)活躍を阻んでいるのです。女性が出産・育休から復帰した際に、子育てのために残業することが難しい。残業を前提としたフルタイム勤務は避けたい、だから育児時短制度を利用する、という人が少なくないのです。育児時短制度を数年利用しているうちに陥ってしまうのが「マミートラック」です。キャリアが階段状にアップしていく制度とすると、育児時短を利用するワーキンブ・ママたちは、キャリアアップに繋がる仕事を任されることがなく、陸上競技場のトラックをくるくると回っているようなキャリアになってしまう、というものです。

 このことで能力のある女性職員がやる気を無くしてしまったのでは、企業にとっても大きな損失となります。逆にマミートラックを嫌って、結婚や出産に躊躇する女性もいます。私の関わったプロジェクトでも30代前半の女性から「マミートラックはとても不安で、決断できませんでした。」という話を聞きました。仕事がだんだん面白くなって来た時に、出産・育児でキャリアが中断してしまう、どちらを取るべきか、と深く悩んでいる女性は少なくないのでは。

 こうしたマミートラックに対して、きちんと取り組む企業が広がっています。長時間労働をなくす仕組み作り、育児時短中でも責任ある仕事を任せてキャリアアップを中断させない支援策など。ご紹介する日経の記事にわかりやすい解説、事例が紹介されているのでお読みください。

 大きな企業だからできる、ということでなく小さな企業でもちょっとした工夫をして、女性が能力に応じて活躍できる(つまり、男性も大いに活躍できる)組織にしていきましょう。

 

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