「四方よし」のお手伝い

社長さんと社員さんが共にWinWinの関係となる。近江商人の「三方よし」(売り手よし、買い手よし、世間よし)と重ね、「四方よし」の関係づくりのお手伝いをしたいと考えています。このブログが何かの参考になれば幸いです。なお、記事の法令等に関わる記述は、執筆当時に施行または施行予定だった内容で、その後の改正に対応してない場合がありますのでご了承ください。

4月完全施行 パワハラ防止法

 

パワハラ防止法解説 その2 事業主の雇用管理上の措置

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ハラスメントをなくし風通しの良い職場をつくろう

 

パワハラ防止法では、事業主にパワハラが起きないよう相談体制の整備など雇用管理上必要な措置を義務付けています。厚労省が定めた指針では、具体的に下記の点を挙げています。

  ①事業主のパワハラ防止方針等の明確化およびその周知・啓発

  ②苦情などを含む相談に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備

  ③パワハラが発生してしまった後の迅速かつ適切な対応

  ④上記①〜③と併せて講ずべき措置 

 

それぞれの措置の内容と対応ポイントは以下のようなものです。

 

■事業主の方針等の明確化および周知・啓発

 ①パワハラを禁止する方針の明確化とその周知・啓発

 ・「ハラスメントは許しません!」というトップのメッセージを作成・公表する。

 ・管理監督者を含め従業員に周知する。啓発活動に取り組む。

 ②パワハラ発生時の対処方針や内容について規定し、その周知・啓発

 ・就業規則、ハラスメント防止規程や服務規律を改定し、パワハラを行ったものにつ  いては、厳正に対処する旨を明確に示す。

※すでにセクハラ、マタハラ防止の規定整備とともに設定済みの企業も多いと思いますが、再確認です。

・そのことを社内報、パンフレット、ポスター等を使って従業員に周知する。

・従業員研修・講習でハラスメントについての理解、防止のための知識を広める。

(ポイント)

 ・研修は、管理職向けと社員向けとは内容を分ける方がよいでしょう。

  研修内容の例

  対象者

         主な研修内容

全社員

ハラスメントとは/どういう言動がハラスメントにあたるか/会社の方針・規則の説明/ハラスメント防止のために

管理職

全社員向け研修内容に加えて

ハラスメントの企業への影響/ハラスメント防止管理職の役割/ハラスメントにならない指導法/アンガーマネジメント

相談窓口担当者

ハラスメントの定義/事業主の雇用管理措置の内容/相談担当者の役割と業務/相談者への対応(演習含む)/行為者へのヒアリング(演習含む)

 ・周知・啓発にあたっては、防止効果を高めるため、パワハラの原因と背景について理解を深めることが大切です。

 

 

■苦情を含む相談に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備

 ・相談窓口の設置、相談担当者を任命する。

 ・相談窓口を労働者に周知する。

 ・相談担当者が相談に対して適切に対応できるよう、相談やヒアリングなどの対応についての留意点をまとめたマニュアルの整備し、継続した学習・研修の実施する。

(ポイント)

 ・窓口は、従業員が相談しやすい体制とするため、複数(できれば3人以上)の担当者を配置しましょう。

・相談担当者が社長や管理職だと相談しにくいということもありますので、職位・階層が異なるメンバーで構成する方がよいでしょう。男女の比率なども考慮しましょう。

パワハラだけではなく、セクハラやマタハラ、その他の相談を幅広く受けるようにしましょう。それぞれのハラスメントは複合して発生することも多いので。

・担当者の変更があった際や年度替りなどに、その都度相談担当者名、相談方法・連絡先などを知らせていきましょう。

・社内では十分な体制が取れない場合は、外部相談窓口の設置も有効です。顧問社労士、ハラスメント研修・相談対応を専門とする会社など(いずれも有料となります)

  ※この場合も、外部で受けた相談に対して誰がどのように対応するのかという社内体制の整備は必要です。

 ・相談の受付方法についても、対面、電話、メール、オンラインなど複数の方法を設けておきましょう。

 

 

■ハラスメント発生時の事後の迅速な措置・対応

 ①事実関係を迅速かつ正確に確認すること

(ポイント)

 ・相談者からの相談されたことの事実関係の確認が第一です。曖昧にしたり放置すると大きな問題となります。迅速にヒアリング、事実確認を行なってください。また、思い込みや推測による事実認定をすると、判断を間違う可能性がありますので、正確に押さえていくことが大事です。

・相談された内容については、いつ、どこで、誰が、どのように、どんなことを行ったのか(5W1H)を整理します。また、相談者(被害者)がその言動でどのような影響をうけたのか、また行為者や企業に対してどのような対応を望んでいるのかを聞き取ります。

・行為者へのヒアリングでは、最初から「加害者」と決めつけないことも大切です。ヒアリングをするというだけで、時に感情的に反発されることもあるので、冷静に話を聞ける環境や状況の準備をすること、担当者を選定する際も配慮が必要になります。

・事実関係を確認する上で、第三者(行為事実があった時に同席していたい人、同じ部署の人など)へのヒアリングを実施することが有効な場合もあります。

②ハラスメントと判断した場合

・被害者に対する配慮のための措置を迅速・適正に行う。

措置 例

・行為者の関係改善に向けての援助

・被害者と行為者を引き離す配置転換

・行為者の謝罪

・被害者の労働条件上の不利益の回復

メンタルヘルス不調者へ相談対応、治療支援

 

・行為者(加害者)に対しては、必要に応じて部署異動などの措置と就業規則による懲戒等の処分を行う。

措置 例

・必要な懲戒その他措置

・被害者との関係改善に向けた援助

・被害者と行為者を引き離す配置転換

・行為者の謝罪

 

③再発防止、周知・啓発

 ・あらためて職場におけるハラスメントに関する方針を知らせる。

 ・相談のあった事例の再発を防ぐため、留意すべき事項などを知らせる。

(ポイント)

・個人が特定・推測されないよう、直接的な事例紹介は避けましょう。

 ・この再発防止、周知・啓発は、相談事案がハラスメントと判断できなかった場合も実施します。

 

■上記3つの措置と併せて講ずべき措置

 ①プライバシーの保護に必要な措置

 ・相談や事後の対応に際し、相談者はもちろん行為者やヒアリングに応じた第三者などのプライバシーが守られること。

 ・プライバシーには、性的指向性自認や病歴などセンシティブな個人情報も含まれます。

 ②不利益扱いの禁止

・相談したこと、ヒアリングに応じたことを理由として、解雇その他不利益取扱をしないこと。

・不利益扱いそのものは、パワハラ判断の内容に関わらず不法行為となります。

 

明るい職場応援団

厚生労働省ハラスメント防止推進Webサイト「明るい職場応援団」には、使える情報が満載です。今回ご紹介した事業主の雇用管理措置について、「指針」や「パワーハラスメント対策導入マニュアル」が参考になります。また、研修に使える動画もアップされています。活用してください。

 https://www.no-harassment.mhlw.go.jp/

 

ハラスメントのない職場づくりは活気のある職場づくり

 パワハラ防止法(労働施策総合推進法)の全面実施に合わせて、事業主の講ずべき雇用管理措置について解説しました。法律改正に伴う措置ということですが、ハラスメントのない職場づくりにはより大きな目的があります。パワハラ、セクハラ、マタハラや職場でのいじめ・差別は、働く人の労働意欲を削ぎ、チームの力を落とします。誰もが意見や質問を気兼ねなく出せて、安心して働ける職場は、生産性が高く成果を上げているという研究結果があります。(Google 「プロジェクト・アリストテレス」)そうした心理的安全性のある職場を作っていくことで、企業の業績も上がっていくという相関関係があると思います。その出発点ととらえて、ハラスメント防止の体制作りを進めていただくと良いと思います。今回の記事がそのヒントになれば幸いです。

 

ハラスメント防止体制づくり・研修実施のご相談先

 オフィス赤木  

 赤木一成(21世紀職業財団認定ハラスメント防止コンサルタント

      社会保険労務士、キャリアコンサルタント

 e-mail : k.akagi@jobsupport.jp

 http://jobsupport.jp/

 

#パワハラ防止法  #2022年4月1日施行 #ハラスメント防止 #明るい職場応援

4月1日、パワハラ防止法全面施行 

パワハラ防止法 解説その1

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 2019年5月に成立したパワハラ防止法(労働施策総合推進法第30条の2)が、来月1日から全面施行となります。(大企業は先行して2020年6月施行)そのため、労使双方から法対応についての関心が高まっています。今回はパワハラ防止法の概要とこれに伴い厚生労働省が作成した「パワハラ防止ガイドライン」(以下、指針)の内容で、特に事業者が整えておくべき制度や取り組みについて解説していきます。

パワハラの定義を初めて法制化

 セクシュアルハラスメント(セクハラ)やマタニティハラスメント(マタハラ)は、それぞれ男女雇用均等法、育児介護休業法において法律上の規定があります。しかし、パワーハラスメントについてはこれまで法律上の規定がなく、判例に基づいて解釈されてきました。職場でのいじめ嫌がらせ、パワーハラスメント事例の増加の中で、今回、法律上の定義がされ、基準が明文化されました。

 

パワハラの定義

 職場において行われる
  ①優越的な関係を背景とした言動であって
  ②業務上必要かつ相当な範囲を超えたものにより
  ③その雇用する労働者の就業環境が害される     こと
  ※上記の3つの要件を全て備えている場合にパワハラとなります。

 

優越的な関係

 ここでいう「優越的」とは、部下に対する上司といった職務上の優越だけではなく、先輩・後輩、社歴の長短など人間関係での優越を含みます両者の関係において、実質的なパワーを持っているはどちらか、ということが判断の基準となります。例えば、飲食店で社歴の長いパート職員が新人の正社員に対して行う言動も対象となります。

 

業務上必要かつ相当な範囲

 上司などが仕事上の注意や指導を行うことは、業務上必要なことです。しかし、その言動が仕事の必要性がなく行き過ぎた場合はハラスメントとなります。例えば、仕事上のミスに対する注意の際に、「お前は無能だ」「給料泥棒だ」など人格攻撃をするなどは仕事上の必要はありませんね。また「相当な範囲」の基準は、行為を受けた本人の受け止めがどうかということもありますが、「平均的な従業員がハラスメントと感じるか」といった視点で基準を当てはめていきます。

労働者の就業環境を害する

 行為者の言動によって、精神的・身体的苦痛を与え、職場の働く環境を悪化させることを言います。これには、行為者と被行為者の関係だけではなくて、その言動によって周囲の人が仕事に取り組むことができない(しにくい)状況に置かれることも含まれます。例えば、上司が部下Aに対し、他の従業員がいるところで延々と厳しい叱責を繰り返すことで、周り中が萎縮してしまうといったことが挙げられます。往々にしてこうした職場はコミュニケーションがとりにくく、仕事の効率も落ちてしまうものです。

 

どのような行為がハラスメントになるのか

 厚生労働省の指針では、「6つの行為類型」として、下記のように定めています。
  行為類型         具体例
 身体的な攻撃       殴る、蹴る、物を投げつける
 精神的な攻撃       言葉の暴力、人格否定発言、人の前で叱責する
 人間関係の切り離し    意図的に無視する、別室に隔離する
 過大な要求        能力を超えて過大な仕事をさせる
 過小な要求        能力に見合った仕事をさせない、単純作業のみさせる
 個の侵害         個人のことを執拗に訊く、業務外で従業員を監視する


事業主の雇用管理条の措置

 法律では、事業主に上記のパワハラが起きないよう相談体制の整備など雇用管理上必要な措置を義務付けています。厚労省が定めた指針では、具体的に下記の点を挙げています。
  ①事業主のパワハラ防止方針等の明確化およびその周知や啓発
  ②苦情などを含む相談に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備
  ③パワハラが発生してしまった事後の迅速かつ適切な対応
  ④上記①〜③と併せて講ずべき措置


※次号で、それぞれの措置の内容と準備のためのヒントを解説します。

#パワハラ防止法  #2022年4月1日施行 #ハラスメント防止 #明るい職場応援

知っていましたか? 健康保険の制度が変わりました 〜2022年、主な法改正〜

重い病気で入院している人のイラスト

 

 2022年がスタートしました。今年予定されている雇用・労働関係の主な法改正についてご紹介していきます。
 

【1月から改正された健康保険法の改正内容】

1.傷病手当金の支給基準変更

傷病手当金とは?

 健康保険(協会けんぽ、健保組合)の加入者(被保険者)が、病気や怪我で仕事を3日連続して休んだ場合、4日目以降に1日の賃金相当額の3分の2が「傷病手当金」として健康保険から支給されます。ただし、休んでいる期間に対して傷病手当金額以上の給与等が支給されている場合は対象となりません。

 1日の賃金相当額は、次のように算出されます。

   <支給開始日の以前12ヵ月間の各標準報酬月額を平均した額>÷30日

 長期の入院が必要で年次有給休暇も残り少ない、といった時には傷病手当金はありがたい制度ですね。

 

支給基準の変更内容

 傷病手当金の支給は1年6ヶ月されますが、その基準が「暦日」から「通算」に改正されました。

(改正前)支給を始めた日から起算して1年6か月を超えない期間支給する
(改正後)支給を始めた日から通算して1年6か月間支給する

 

 これまでは、支給開始から1年6ヶ月を超えると支給が打ち切られたので、たとえば長期入院していて回復したので仕事に戻り、その後同じ病気で体調を崩してしまい再度入院した、といったケースでその期間中に1年6ヶ月を超えると、それ以降の手当は支給されませんでした。

 しかし、改正後は「支給開始日から暦日で1年6月の計算を行い、支給日数を確定」し(たとえば、2021年2月1日から2022年7月31日なら549日)、支給日数累計がこの日数に達するまで手当金の支給が継続されます。この違いは大きいですね。これまでよりも安心して治療に専念できるようになり、治療と仕事の両立が図りやすくなります。

 

2.任意継続制度の変更

任意継続被保険者制度とは

 健康保険の加入者が退職し、その被保険者資格を喪失した場合に、次のいずれの要件を満たせば退職後最長2年間、引き続きそれまで加入していた健康保険に加入できる制度です。
①資格喪失日の前日までに「継続して2か月以上の被保険者期間」があること。
②資格喪失日から「20日以内」に申請すること。(20日目が営業日でない場合は翌営業日まで)

任意継続被保険者の保険料は、それまで会社が負担していた分(多くは2分の1)の保険料も全て負担することになります。退職直前の給与額によっては国民健康保険より保険料負担が低い場合もあるため、退職時にいずれの保険制度に加入するかの比較し選択することになります。

変更内容

 継続被保険者は、任意脱退の制度がありませんでしたが、今後申出書を提出することにより任意脱退が可能になりました。また、保険料の基準見直しも行われます。詳しくは加入されている健保(協会、組合)にてご確認ください。

 

【2022年の主な雇用・労働分野の法改正】


今年施行される改正法では、パワハラ防止のための措置の義務化が中小企業にも適用(4月)男性の育児休業取得を推進する育児休業制度を変更(4月、10月)など大きな制度変更もあります。改正に伴い事業所として準備をしておくことも必要です。

(主な改正一覧表)


<2022年1月1日施行>    

健康保険法等     傷病手当金制度の見直し
         ・傷病手当金支給日数の通算化
         ・任意継続制度〜保険料基準見直し、任意脱退が可能に
雇用保険法      高年齢被保険者の特例(加入要件)
         ・65歳以上、2事業所で週20時間以上働いている人の加入可に


<2022年4月1日施行>

育児介護休業法    育児休業等の個別周知義務化
         ・妊娠・出産を申し出た労働者への説明と意向確認の義務
         ・取得しやすい雇用環境整備
         ・有期雇用労働者取得要件緩和
女性活躍推進法    一般事業主行動計画の策定義務
         ・策定、周知公表、届出
総合推進法        パワハラ防止措置の義務
         ・厚労省「指針」に沿って体制整備                                

         ・相談窓口の設置、周知、研修等の実施



<2022年10月1日施行>

 健保法、厚年法    社会保険の適用拡大
         ・特定事業所、101人以上の事業所では週20時間以上
健保法、厚年法    育児休業中の保険料免除見直し
         ・月末が育休期間+2週間以上取得
         ・1月超の育休取得者に限り賞与保険料を免除
育児介護休業法    出生時育児休業制度の創設
         ・生後8週間以内に4週間まで
         ・分割取得2回まで
         ・労使協定で一部就業可能に
        育児休業給付金の創設
         ・出生時育休取得者に給付
        有期雇用労働者への対応
         ・「引き続き1年以上」要件廃止


                  (2022年1月 社会保険労務士 赤木一成)

新型コロナウイルスへの対応(4月13日)

「助成金」のイラスト文字

雇用調整助成金・特例の詳細が発表されました

 

4月10日、厚生労働省は、雇用調整助成金の新型コロナ対策の特例について、詳細を発表しました。今回の特例措置では、申請と支給の迅速化を目指して申請書るいを大幅に簡素化しています。
助成金は良いけど、申請手続きが面倒だし、やっている暇がない」と言う声も聞きますが、重大な危機から経営と従業員を守ために、ぜひ活用しましょう!

 

特例措置の主な内容

4月10日に発表された特例措置の主な内容は次のとおりです。

  • 対象:1月24日〜3月31日、4月1日〜6月30日に休業等を行った事業主

  • 休業計画書の事後提出が可能になりました。

  • 休業手当に対する助成率が引き上げられました。

    中小企業 4/5  大企業 2/3

    ※解雇をしない場合は、 中小企業 9/10  大企業 3/4

  • 生産指標の要件が緩和されました。

    休業開始前月の生産や売上高が前年比5%減少となった場合に適応

  • 雇用保険被保険者でない従業員の休業も対象となります。

  • 申請手続きが大幅に簡略化されます。

 

関連情報サイト

厚生労働省の関連ページに詳細が載っていますので、参照してください。
雇用調整助成金の特例についての情報)

・特例の概要(リーフレット

 https://www.mhlw.go.jp/content/000620879.pdf

・申請の簡略化について(リーフレット

 https://www.mhlw.go.jp/content/000620880.pdf

雇用調整助成金についての最新情報のページ
 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyufukin/pageL07.html

 

助成金活用をするために

雇用調整助成金の活用をお考えの事業主の方、概ね次の手順で準備・実施してください。助成金や手続きの詳細については、各都道府県の労働局や助成金センター、最寄りのハローワーク、顧問契約をされている社会保険労務士または都道府県にある社労士会にご相談ください。

1、雇用調整助成金の内容についてざっと理解しておく、相談する。

  厚労省のまとめたガイドブック・簡易版はとてもわかりやすいです。

  (ガイドブック・簡易版)

   https://www.mhlw.go.jp/content/000621038.pdf

  ↓
2、経営状況をみて休業計画(案)を決める。
  ↓

3、休業計画(案)に基づいて労働組合や労働者と協定書を結ぶ。

  休業協定書などのひな形、大阪労働局のホームページをご紹介します。

   https://jsite.mhlw.go.jp/osaka-roudoukyoku/mokuteki_naiyou/jyosei/kotyokin.html

  ↓
4、休業計画書の作成と提出

  休業協定書の内容に基づいて、計画書を作成し、労働局・ハローワークに提出します。給与支給の締め日の単位で1ヶ月単位の計画書を作成すると、審査や支給が比較的スムーズになります。休業期間が伸びれば、その都度作成・提出をします。
  ↓

5、休業の実施  

  労働者ごとに休業の事実と、休業手当支給の事実を記録しておく必要があります。
  ↓

6、支給申請

  支給申請に必要な書類も何種類もありますが、確認書類などは従来の雇用調整助成金よりも大幅に簡略化されています。頑張って揃えてください。
  今回、助成額を自動計算するエクセルシートも厚労省Webサイトから提供されています。これは便利です!

  ↓
7、審査・決定、助成金の支給

休業計画、支給申請に必要な様式

(ダウンロードページ)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyouchouseijoseikin_20200410_forms.html

以上、参考にしてください。

新型コロナウイルスへの対応(3月31日)

新型コロナウイルスの猛威が止まりません。

状況は? 対策は? 職場・経営の維持には?

 

昨日(3月30日)で、世界の感染者は70万人を超えました。日本でも2700人を超え、うち70人が死亡しています。タレントの志村けんさんの死去報道は、これまで数字としてしか捉えられていなかった死者について、実在の人の死であることをつきつけ、新型コロナウイルス感染症の怖さを感じさせたのではないでしょうか。

専門家会議の状況分析と提言

政府の新型コロナ感染症対策専門家会議は、19日に会合を開き、当面の対応方針を決めました。そこに、現状の分析とオーバーシュートと言われる爆発的な感染拡大を防ぐための対策について、詳細に述べています。ぜひご一読ください。

自身が感染しないことも大事ですが、感染していても自覚症状が出ない人も多く”感染させない”ための行動・自粛も重要です。今は、3つの”蜜”〜密閉/密集/密接〜を避けることが大切です。

新型コロナウイルス感染症対策の状況分析・提言(3月19日)

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00093.html

 

雇用調整助成金などの特例を拡大

こうした状況の中で厚生労働省は、雇用調整助成金の特例として新型コロナウイルス感染症による事業縮小・休業等に対する助成金を支給することを決めましたが、その助成比率の拡大を決めました。働く人にとっても、事業者にとっても先の見えない不安な状況が続いているかと思いますが、こうした助成金も活用して雇用の継続につなげて欲しいものです。
<概要>

  • 新型コロナウイルス感染症の影響を受ける全国の事業主が対象で、生産指標要件は、「1カ月5%以上低下」に緩和されます。
  • 業種は問いません。
  • 助成率は、中小企業で5分の4,大企業で3分の2に拡大。解雇などを行わない場合、中小で10分の9、大企業で4分の3まで支援する。

新型コロナウイルス感染症にかかる雇用調整助成金の特例措置の拡大 

https://www.mhlw.go.jp/content/11603000/000614800.pdf

 

併せてこちらもご覧ください。
「新型コロナ感染症について」の項に詳細が載っています。

雇用調整助成金

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyufukin/pageL07.html

 

小学校等休業支援金の詳細など

先に紹介した小学校等休業支援金や上記の雇用調整助成金の申請書式なども厚労省のWEBサイトでダウンロードができます。下記を参照してください。

小学校等休業支援金  

 ※いちばん下の項に申請書式が掲載されています。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyufukin/pageL07_00002.html

 

テレワーク助成金も使えます

これまであった「時間外労働等改善助成金(テレワークコース)」の助成対象に、新型コロナウイルス感染症も対象となりました。今回の事態を機にテレワークを導入した中小企業に、最高100万円の助成金が給付されます。

時間外労働等改善助成金(テレワークコース)

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/jikan/syokubaisikitelework.html

 

以上、お役に立てば幸いです。

#新型コロナウイルス #雇用調整助成金 #テレワーク助成金

 

新型コロナウイルス感染症への対応 (3月18日)

子供の発熱のイラスト


厚生労働省は、新型コロナウイルス感染症による「小学校休業等対応助成金・支援金」の申請受付を開始しました。


従業員に特別休暇(有給)を付与した事業主への助成金

 前回の記事でご紹介した新しい助成金の詳細が示され、申請受付も本日(3月18日)から始まりました。同助成金は、臨時休校中の小学校などに通う子どもの保護者などに対して、年次有給休暇以外の有給の休暇を取得させた事業主に支給するものです。対象労働者1人につき日額8,330円を上限に、支払った賃金相当額(10/10)を助成するものです。

<ポイント>

(1)対象者 下記のいずれかの保護者である者
 ①新型コロナウイルス感染予防のため臨時休校した小学校等に通う子ども
 ②新型コロナウイルスに感染した又は感染した恐れのある、小学校等に通う子ども

(2)対象となる有給の休暇の範囲
 ・上記(1)①の場合、学校の元々の休日以外の日(春休みや日曜日などは除外)
 ・上記(2)②の場合、学校の春休みなどにかかわらず、2月27日〜3月31日の期間

(3)半日単位年休、時間単位年休
 ・対象となります。

(4)就業規則等への規定の有無
 ・規定されていなくても、要件を満たしていればOK

(5)労働者に支払う賃金の額

 ・年次有給休暇を取得した場合に支払う賃金の額を支払うこと。

  =100%支給  
  ※60%、80%支給は助成対象となりません。

 

助成金ホームページ〉
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyufukin/pageL07_00002.html

 

就業できなかったフリーランスなどへは支援金

 同支援金は、保護者のうち、業務委託契約などに基づき個人で働く人が対象になります。就業できなかった日について、1日当たり定額4,100円が支給されます。

<ポイント>

(1)対象者 下記のいずれかの保護者である者
 ①新型コロナウイルス感染予防のため臨時休校した小学校等に通う子ども
 ②新型コロナウイルスに感染した又は感染した恐れのある、小学校等に通う子ども

(2)小学校臨時休業の前に学校等と業務委託契約を締結していること

 

(3)小学校臨時休業期間において、子どもの世話を行うため、業務委託契約等に

  より予定された日時にの業務を行うことができなくなったこ

  ①小学校等がもともと休校が予定されていた日(春休み等)は対象外

  ②ただし、(1)②の場合はもともと休校日であっても対象

 

〈支援金ホームページ〉
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_10231.html

 

申請期間は、助成金・支援金とも  3月18日~6月30日

 申請先は学校等休業助成金・支援金受付センター。

 問い合わせ先は、学校等休業助成金・支援金等相談コールセンター

  電話0120-60-3999

  受付時間は午前9~午後9時(土日・祝日含む)。

 

以上、参考にしてください。

 

#新型コロナウイルス感染予防対策 #新型コロナ対策助成金 #小学校臨時休業助成金・支援金

 

 

新型コロナウイルス感染症への対応 (3月4日)

 

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新型コロナウィルスの感染拡大が止まりません。全世界で8万人、日本で1000人以上が感染し、死者も3000人を超えています(日本12人)。(3月3日現在)

 

日本では、厚生労働省の新型ウイルス感染症対策専門家会議が、「感染の拡大のスピードを抑制することは可能だと考えられます。そのためには、これから1-2週間が急速な拡大に進むか、収束できるかの瀬戸際となります」と、現時点での対応の重要性を強調し、政府や国民に対策を呼びかけています。(2月24日)

 

こうした中で2月27日、安倍首相は全国の小中高校や支援学校の一斉休業を要請しました。この突然の要請で、各自治体や保護者の間で混乱が起こっています。自治体では学校の開放など、子どもの居場所や体制の確保に奔走しています。

子どもの予定外の休業のため、仕事を休まざるを得ない保護者もあり、企業もその対応に頭を悩ませている、というところも少なくありません。

これに関連した政府・厚生労働省からの発信について、情報提供いたします。

2月29日安倍首相記者会見の記事(朝日新聞デジタル

https://www.asahi.com/articles/ASN2Y7GKRN2YUTFK008.html?iref=pc_ss_date 

 

■小学校の休業に伴い休んだ従業員に特別休暇を与えた企業向けに新助成金

 厚生労働省は、3月2日に「新型コロナウイルス感染症に係る小学校等の臨時休業等に伴う保護者の休暇取得支援(新たな助成金制度)について」と題した記者発表を行い、仕事を休んだ職員に対し特別休暇を与えた企業に新たな助成金を出すことを決定しました。

日経電子版 3月2日

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO56261080S0A300C2EA2000/

 

 

 厚生労働省は、手続きなど詳細はこれからですが、判断を急ぐ事項なので、概要をウェブサイトで公開しています。


新たな助成金で企業支援
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_09869.html


<事業所での取り扱い>

 保護者が休業した場合に、有給の特別休暇を付与した企業に対しての助成金ですが、正社員など給与日額が上限の8,330円をこす従業員に対して全額支給した場合は、差額は事業主が負担することになります。中小企業ではなかなか即決判断しにくいのも事実ですね。具体的な申し出に対して、従業員や労働組合とよく話し合った上で、実施の判断をした方が良いでしょう。

 

■感染予防のためテレワークを導入する中小企業への助成金

 中小企業が、従業員の通勤途上での感染などを防ぐため、テレワークを導入や休暇取得促進などの環境整備をする場合に、「時間外労働等改善助成金」の新型コロナウイルス感染防止の特例が適用になります。

 テレワーク導入 1企業あたり上限100万円

 職場環境整備  1企業あたり上限 50万円

 

時間外労働等改善助成金の特例

https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_09904.html

 


■事業への影響で臨時休業等し雇用の調整を行なった企業への助成金

 新型コロナウイルス感染症により、事業に大きな影響が出て売り上げの減少や生産量の減少などを余儀なくされた事業主が、一時的休業などを行い従業員の雇用の維持を行なった場合に「雇用調整助成金」の特例が活用できます。

 

雇用調整助成金の特例

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyufukin/pageL07.html

 

■新型コロナウィルスへ感染の疑いがある労働者への対応など

 厚生労働省のウェブサイトでは、企業向けQ&Aで感染ん対策や休業手当の支給に関する基準などを示しています。

いくつか、その要旨を紹介します。

 

<感染した方を休業させる場合>
Q:労働者が新型コロナウイルス感染したため休業させる場合、休業手当はどのようにすべきですか。

A:休業手当を支払う必要はありません。

 都道府県知事が行う就業制限により労働者が休業する場合は、一般的には「使用者の責に帰すべき事由による休業」に該当しないと考えられますので、休業手当を支払う必要はありません。
  なお、被用者保険に加入されている方であれば、要件を満たせば、各保険者から傷病手当金が支給されます。
  具体的には、療養のために労務に服することができなくなった日から起算して3日を経過した日から、直近12カ月の平均の標準報酬日額の3分の2について、傷病手当金により補償されます。

<感染が疑われる方を休業させる場合>
Q:新型コロナウイルスへの感染が疑われる方について、休業手当の支払いは必要ですか。

A:休業手当の支払いが必要です。

 感染が確定しない段階で、職務の継続が可能である方について、使用者の自主的判断で休業させる場合には、一般的に「使用者の責に帰すべき事由による休業」に当てはまり、休業手当を支払う必要があります。

<発熱などがある方の自主休業>
Q: 労働者が発熱などの症状があるため自主的に休んでいます。休業手当の支払いは必要ですか。

A:休業手当の支払いは必要ありません。

 新型コロナウイルスかどうか分からない時点で、発熱などの症状があるため労働者が自主的に休まれる場合は、通常の病欠と同様に取り扱っていただき、病気休暇制度を活用することなどが考えられます。


厚生労働省 「企業向けQ&A」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/dengue_fever_qa_00007.html
  
労働者向けのQ&Aは、こちら

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/dengue_fever_qa_00018.html

 

一人ひとりが感染予防に努め、拡大に歯止めをかけましょう。同時に、企業経営に出る影響を抑えるために、助成金も有効に活用しましょう。

家庭内で実施したい感染予防
https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000601721.pdf

 

以上

 
#新型コロナウイルス #新型コロナ助成金 #小学校等休業支援