「四方よし」のお手伝い

社長さんと社員さんが共にWinWinの関係となる。近江商人の「三方よし」(売り手よし、買い手よし、世間よし)と重ね、「四方よし」の関係づくりのお手伝いをしたいと考えています。このブログが何かの参考になれば幸いです。なお、記事の法令等に関わる記述は、執筆当時に施行または施行予定だった内容で、その後の改正に対応してない場合がありますのでご了承ください。

組織における心理的安全性 ④「心理的安全性の4つの因子」

前回まで心理的安全性とはどういうものか、チームにとってどういう効果があるのかといったことを解説してきました。今回からは、職場に心理的安全性を作っていく、高めていくための方法について考えていきます。 心理的安全性を感じることができる因子 〜話…

組織における心理的安全性③ ー心理的安全性とチーム力ー

活性化するチーム 前回は、心理的安全性のない組織でのリスクについて、航空機事故を例に紹介しました。また、心理的安全性の高いチームでの効果について触れました。今回は、心理的安全性とチームの活性化について。 心理的安全性って、仲良し職場なの? 「…

組織における心理的安全性② ー組織に与える影響ー

航空機関士「パンナム機はまだ滑走路にいるんじゃないでしょうか?」 機長「いや、出たさ。行くぞ。」 航空機関士・副操縦士「・・・・・」 ボーイング747のコックピットでの会話です。 口にされなかった 「・・・・・」 に大きなリスクがありました。 史上…

組織における心理的安全性について① ー心理的安全性とはー

心理的安全性のある職場 今、ビジネスの世界では「心理的安全性」(Psychological Safety)という言葉が注目されています。心理的安全性が確保されている組織は生産性が高い、という研究結果も発表されていて、心理学的な視点だけでなく経営組織論的にも研究が…

4月完全施行 パワハラ防止法

パワハラ防止法解説 その2 事業主の雇用管理上の措置 ハラスメントをなくし風通しの良い職場をつくろう パワハラ防止法では、事業主にパワハラが起きないよう相談体制の整備など雇用管理上必要な措置を義務付けています。厚労省が定めた指針では、具体的に…

4月1日、パワハラ防止法全面施行 

パワハラ防止法 解説その1 2019年5月に成立したパワハラ防止法(労働施策総合推進法第30条の2)が、来月1日から全面施行となります。(大企業は先行して2020年6月施行)そのため、労使双方から法対応についての関心が高まっています。今回はパワハラ防止…

知っていましたか? 健康保険の制度が変わりました 〜2022年、主な法改正〜

2022年がスタートしました。今年予定されている雇用・労働関係の主な法改正についてご紹介していきます。 【1月から改正された健康保険法の改正内容】 1.傷病手当金の支給基準変更 傷病手当金とは? 健康保険(協会けんぽ、健保組合)の加入者(被保険者)が…

新型コロナウイルスへの対応(4月13日)

雇用調整助成金・特例の詳細が発表されました 4月10日、厚生労働省は、雇用調整助成金の新型コロナ対策の特例について、詳細を発表しました。今回の特例措置では、申請と支給の迅速化を目指して申請書るいを大幅に簡素化しています。「助成金は良いけど、申…

新型コロナウイルスへの対応(3月31日)

新型コロナウイルスの猛威が止まりません。 状況は? 対策は? 職場・経営の維持には? 昨日(3月30日)で、世界の感染者は70万人を超えました。日本でも2700人を超え、うち70人が死亡しています。タレントの志村けんさんの死去報道は、これまで数字として…

新型コロナウイルス感染症への対応 (3月18日)

厚生労働省は、新型コロナウイルス感染症による「小学校休業等対応助成金・支援金」の申請受付を開始しました。 従業員に特別休暇(有給)を付与した事業主への助成金 前回の記事でご紹介した新しい助成金の詳細が示され、申請受付も本日(3月18日)から始ま…

新型コロナウイルス感染症への対応 (3月4日)

新型コロナウィルスの感染拡大が止まりません。全世界で8万人、日本で1000人以上が感染し、死者も3000人を超えています(日本12人)。(3月3日現在) 日本では、厚生労働省の新型ウイルス感染症対策専門家会議が、「感染の拡大のスピードを抑制することは可…

これって、パワハラ? -Part 3-

Part1、Part2でパワーハラスメント(以下、パワハラと言います)の要件やパワハラにならない業務上の指導について解説してきました。今回は、どのような行為がパワハラになるのか、具体的に見ていきます。 パワハラ6つの行為類型 具体的な行為として、次の6…

これって、パワハラ?  -Part 2-

「こらっ! 何やってんだ、バカ! ここからすぐ出ろ!」 「えっ!? あ、すみません」 製造係の鈴木主任に用があって工場にやってきた総務課の田中さんに対して、工場長の佐藤さんは、顔を真っ赤にして怒鳴りました。びっくりした田中さんは、慌てて工場から…

これって、パワハラ?   Part 1

前回のブログでパワーハラスメント(パワハラ)について法制化され、事業主に防止や相談体制整備が義務化されたことをお伝えしました。では、パワハラって、どういう行為を言うのでしょうか? 今回は、その定義について解説します。 パワハラの定義 今年5月…

職場におけるパワーハラスメント その傾向と対策

労働相談 トップはパワハラ 過去最高の8万3千件 厚生労働省は6月26日、2018年度の総合労働相談の結果を公表しました。それによると2018年度の総合労働相談のうち個別労働紛争にかかわるものが266,535件、このうちパワハラなど「いじめいやがらせに関する相…

人生100年時代の生き方・働き方を考えるには……

定年後はゆったりスローライフ?! 「人生100年時代っていうけど、そんな先の話で考えようがない」 そう思っていませんか? すでに人生100年時代は始まっている 長寿社会日本、平均寿命は、2017(平成29)年で男81.09歳、女87.26歳となっています。これは…

働き方改革関連法〜年次有給休暇の取得義務化スタート

昨年成立した「働き方改革関連法」中で「年5日間以上の年次有給休暇(以下、「年休」と言います)時季指定義務化は、企業の規模に関係なくこの4月1日(2019年)から施行となります。従業員の年休取得状況の把握、「5日以上取得させる」対策や取得状況管理簿の…

「自分らしく働ける組織=ティール組織」が見えてきた

ダイアローグ 「働く目的は、自分や家族が幸せになること、と言っていいんだな!」 私の頭の中にぐるぐると巡っていた考えを少し整理した時に浮かんだ言葉です。 それにしても濃厚な二日間でした。 1月19日〜20日に京都市宇多野ユースホステルで開催さ…

働き方改革関連法の解説 1  準備は進んでいますか?

「働き方改革? うちには関係ない。それどころじゃないよ!」 とお考えの社長さん、準備しないと大変ですよ! 本年6月、国会で「働き方改革関連法」が成立しました。労働基準法、労働契約法、労働安全衛生法など関連する法律が一括提案され、一部修正の上で…

「日本一幸せな従業員を作る」って、どういうこと?

「このホテルにぜひ泊まってみたい!」 今は叶わないことだけど、映画を観て思ったことでした。 大阪での自主上映会で観たその映画は「日本一幸せな従業員を作る〜ホテルアソシア名古屋ターミナルの挑戦〜」でした。30人ほどの小規模な上映会でしたが、お…

障がい者雇用は誰のための施策か?

「評価制度は運用されているんですか?」 「はい。基本的には親会社と同じ制度です。能力評価と目標管理制度を運用しています」 工場見学の後の質疑応答の際のやりとりだ。 私はこのやりとりに驚いた。ここでは個人ごとの目標管理の人事制度が運用されている…

精神障がい者の能力を活かすマネジメントの秘訣

「なるほど、そういうことか。当たり前のことをやるということなのだ」 先月、日本の人事部主催のHRカンファレンス2018(大阪)で特別講演「これからの管理職に必要な精神障がいのマネジメント・戦力化方法」を聞いて、感じたことだ。講師は、パーソルチャレ…

働き方改革法案の行方……

国会空転 現在国会では、森友・加計学園問題、財務省の文書改ざんや次官のセクハラ問題、防衛省の日報問題など行政を巡る疑惑や問題の発生で空転している状態です。新聞報道によれば、財務大臣の辞任要求や柳瀬元首相補佐官の証人喚問要求に与党が応じなかっ…

定年後の再雇用 大幅な賃金ダウンは不法行為に

今日3月31日で定年となり、来週から再雇用され引き続き仕事を頑張る、という方も多いのではないでしょうか。そうした定年を迎えた方にとっても、事業主にとっても気になるニュースが入ってきました。高年齢者の継続雇用制度をめぐる司法判断についてみてみま…

留学生を雇用する際の留意点について

⭐️留学の本来の目的「勉学・研究」がおろそかにならないように✨ ラーメン「一蘭」社長、書類送検 昨日(3月6日)の新聞各紙が、大きな見出しで報道しています。容疑は留学生のアルバイト雇用に関する入国管理法違反と雇用対策法違反容疑です。毎日新聞電子版…

準備できていますか? ”有期から無期への転換” 

4月より 無期契約への転換ルールスタート 改正労働契約法の施行により、4月1日から5年以上契約更新の実績がある有期雇用契約の労働者が無期契約への転換を申し出ることができるようになります。雇用主は拒否することができません。この転換ルールの変更へ…

つい目をそむけたくなる。  「未来の年表」

この本は、読まないほうがよいかもしれない…… しかし、知っておかなければならないことが書かれている。 「未来の年表ー人口減少に本でこれから起きること」 (河合雅司著、講談社現代新書2017年) 著者は大正大学客員教授で専門は人口政策、社会保障政策。…

ブラックボックス と #Me Too

この本を読んで、あなたにも想像してほしい。いつ、どこで、私に起こったことが、あなたに、あるいはあなたの大切な人に降りかかってくるか、誰にも予測はできないのだ。 伊藤詩織著「ブラックボックス」(文藝春秋社/2017)の「はじめに」に書かれた言葉で…

障害者雇用促進法の改正実施について −2018労働行政の話題(2)-

前回、2018年の労働行政の話題としていくつか紹介しましたが、補足情報です。 4月から障害者雇用率が引き上げられます 本日(2018年1月10日)の日経新聞に「精神障害者の雇用義務化、企業の48%『知らない』」の記事がありました。障害者雇用促進法により…

2018年の労働行政の話題

新年あけましておめでとうございます。 本年もどうぞよろしくお願いします。 2018年1月 オフィス赤木 赤木一成 さて、2018年は労働行政にとって大きな変化とその準備の年になりそうです。今年予定されている労働法・労働行政にかかわる大きな話題についてご…